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書き方ガイド

読書感想文の書き方
── 5つのステップで「自分の言葉」で書き上げる

「あらすじを写して終わり」「最後の一行だけ『おもしろかったです』」。読書感想文がそうなってしまうのは、お子さんの力不足ではありません。手順が知られていないだけです。オンライン読書ゼミ「名著探究」が、教室で実際に使っている手順を公開します。

名著探究 編集部 | 2026年6月11日

なぜ、読書感想文は書けないのか

多くの子は、本を閉じた直後に原稿用紙へ向かいます。そして固まります。当然です。感想は、書く前に抱くものだからです。心が動いていないのに書こうとすれば、あらすじをなぞるしかなくなります。

もうひとつの原因は、「読む」と「書く」のあいだにあるべき工程が抜けていることです。それは「話す」です。大人でも、映画の感想は誰かと話すうちに言葉になっていきます。子どもならなおさら。読んだ本について誰かと話す時間こそが、感想文の原料をつくります。

以下の5ステップは、この2つの欠落を埋める手順です。

ステップ1 ── 「書くために」読まない

感想文のために読み始めると、本は宿題になります。まずは普通に物語を楽しみながら、心が動いたページに付箋を貼るだけにしてください。「いいな」「ひどい」「自分ならこうしない」──理由は言葉にできなくて構いません。動いた箇所に印が残っていれば十分です。

付箋は3〜5枚もあれば足ります。全部に貼ろうとする子には「いちばん心が動いたところだけ」と声をかけてください。

ステップ2 ── 気持ちに名前をつける

付箋の箇所をもう一度ひらき、そのときの気持ちに名前をつけます。「うれしい」「かなしい」だけでなく、「もやもや」「うらやましい」「ずるいと思った」「ほっとした」──ぴったりの言葉を探すこと自体が語彙の学習になります。

ここで大切なのは、気持ちに「正解」がないことです。主人公に腹が立った、という感想は立派な感想です。むしろ賛否が分かれる場面ほど、感想文の核になります。

ステップ3 ── 誰かに話す(ここが分かれ目)

付箋と気持ちの名前が揃ったら、書く前に誰かに話してください。家庭なら夕食の時間で十分です。聞き手(親)の仕事は、上手にうなずくことと、ひとつだけ問いを返すことです。

聞き手が返したい問い

「どうしてその場面が気になったの?」

「自分だったらどうした?」

「前にも似たこと、なかった?」

3つ目の問いが重要です。本の場面と自分の経験がつながった瞬間、その子にしか書けない感想文の材料が生まれます。読書感想文とは、本の紹介文ではなく、本を鏡にして自分を書く文章だからです。

ステップ4 ── 設計図をつくる(あらすじに逃げない)

いきなり原稿用紙に書かず、4つの箱を埋める設計図をつくります。

① 本との出会いなぜこの本を読んだか。表紙の印象、最初の予想。
② 心が動いた場面付箋の中からひとつ。何が起きて、どんな気持ちになったか。
③ 自分の話その場面とつながる自分の経験。ここが感想文の心臓部。
④ これから読み終えて考えが変わったこと。明日から自分はどうするか。

あらすじは①と②に一、二文入れば十分です。分量の主役は③。「あらすじ7割」の感想文と、「自分の話が7割」の感想文。読み手の印象が決定的に違うのは後者です。

ステップ5 ── 下書き、音読、それから清書

設計図の箱を、順番に文章へふくらませれば下書きの完成です。書き上げたら声に出して読むこと。主語と述語のねじれ、同じ言葉の繰り返しは、目より耳がよく見つけます。直してから清書に入ります。

学年別の字数と提出ルール(2026年・第72回コンクール)

青少年読書感想文全国コンクールに学校経由で出す場合の規定です。学校独自の宿題の場合は、学校の指示が優先です。

小学校低学年本文 800字以内
小学校中学年・高学年本文 1,200字以内
中学生本文 2,000字以内

※最新の規定は学校からの案内、または公式サイトでご確認ください。

やってはいけない3つのこと

2026年の課題図書から書くなら

今年の課題図書のうち、対話型の読書ゼミとして特におすすめできる4冊について、読みどころと感想文のヒントを学年別にまとめています。

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