読書感想文 課題図書 2026
読書感想文の課題図書 2026 ── 学年別おすすめ4冊の
読みどころと書き方
2026年・第72回の読書感想文の課題図書は、低学年・中学年・高学年・中学生で全4冊。オンライン読書ゼミ「名著探究」が、そのなかから「対話が生まれ、感想文の核が見つかる一冊」を学年別に読み解きます。それぞれの読みどころ、親子で話したい問い、書き方のヒントを個別記事にまとめました。
選書の基準
私たちは次の観点で課題図書を読み比べています。①数日かけて「読み進める」体験が成立する分量と構成か。②意見が分かれる「揺さぶり」があるか。③子どもが自分の経験と接続できるか。④心情の動きが描かれているか。──感想文は、本の要約ではなく本を鏡にして自分を書く文章です。この4つが揃う本は、書くことが自然に生まれます。
低学年(小1・2)『まこちゃんとコトバロボ』
まこちゃんとコトバロボ
村上しいこ 作・たんじあきこ 絵/佼成出版社
宿題もドリルもやりたくないまこちゃんの前に、国語をなんでもやってくれるロボットが現れて──。「自分の力でできた!」の喜びを取り戻す物語。AIの時代に、低学年がまっすぐ自分事にできる一冊です。
選んだ理由は、低学年が自分の毎日にすぐ重ねられること。感想文では、ロボットに頼っていた場面と、自分で「できた」と思えた瞬間の気持ちのちがいに目を向けると、書き出しが見つかります。
中学年(小3・4)『まだまだここから』
まだまだここから
宇佐美牧子 作/ポプラ社
水泳をがんばってきた小4の蓮。チャンスを掴んだと思ったら、選ばれたのは弟だった──。「がんばったのに報われなかった経験」を持つすべての子に刺さる、心情の動きが豊かな物語です。
「がんばったのに選ばれなかった」悔しさは、多くの子が言葉にできずに抱えています。感想文では、蓮の気持ちが揺れた場面をひとつ選び、自分の似た経験と並べて書くと、「がんばろうと思いました」で終わらない一編になります。
高学年(小5・6)『ミシュカ』
ミシュカ
E.ファン・デ・フェンデル&A.エルマン 作/野坂悦子 訳/静山社
国を追われた家族の長い旅と、新しい土地で見つけた日常。少女が飼いウサギに語りかける形で進む、実話に基づく物語。「行間を読む」体験ができる、文学性の高い一冊です。
静かな語り口の奥に、戦争と離別という重い背景が流れています。感想文では、少女がウサギに語りかける形で物語が進む意味を考えると、高学年らしい深い読みになります。書かれていないことを想像して書く──その入り口になる一冊です。
中学生『君の火がゆらめいている』
君の火がゆらめいている
落合由佳 作/講談社
障害のある姉を支える毎日を送る「きょうだい児」の葉澄。「困っている人を助けるのは当たり前。でも、いつも私が我慢しなくちゃいけないの?」──正しさと自分の幸せが衝突する、中学生のための物語です。
「人を助けるのは当たり前」と「私の幸せはどこにあるのか」。葉澄の葛藤は、正解のない問いを自分の言葉で考える中学生の感想文にうってつけです。どちらかを選ぶのではなく、揺れたまま書く誠実さを大切にしたい一冊です。
書き方の手順はこちら
どの本で書く場合も、手順は同じです。読書感想文の書き方 ── 5つのステップにまとめています。
※課題図書は各ご家庭でご用意ください。※コンクールへの応募は在籍する学校を通じて行われます。