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課題図書 2026 ── 小学校中学年の部

『まだまだここから』で
読書感想文を書く

がんばったのに、報われなかった。そんな経験を抱えた子にこそ読んでほしい一冊です。心情の動きがいちばん豊かなこの物語の読みどころと、1,200字の感想文の書き方をまとめました。

名著探究 編集部 | 2026年6月11日

まだまだここから 書影
中学年の部(小3・4)

まだまだここから

宇佐美牧子 作/ポプラ社

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どんな物語か

水泳をがんばってきた小学4年生の蓮。スイミングクラブの「特訓生」に選ばれるチャンスを掴んだと思ったら、選ばれたのは弟の凛でした。落胆と嫉妬を抱えた蓮が、市民プールで出会う仲間やコーチとの交流を通じて、「がんばった」ことの先にある本当の意味を見つけていく物語です。

196ページと読みごたえがありますが、章立てが明確なので、数日に分けて読み進めるのに向いています。

この本の読みどころ

「がんばったのに報われない」は、中学年の普遍

習い事の選抜、スポーツの試合、コンクール──小3・小4は、努力が結果に結びつかない経験を初めて重ねる年頃です。蓮の落胆は、読む子自身の落胆です。だからこの本は、感想文の核になる「自分の話」が見つかりやすいのです。

言葉にしにくい感情を、言葉にする練習

この物語の主人公は、弟に嫉妬します。「弟がにくい」「くやしい」「はずかしい」──子どもが普段は口にしにくい感情が、物語のなかでは堂々と描かれます。言いにくい気持ちに名前をつけることは、感想文がうまくなることと同じ意味です。

心情曲線がはっきりしている

落胆→腐る→出会い→再起。主人公の気持ちの上がり下がりがはっきりしているので、「気持ちの変化を書く」という感想文の王道がそのまま使えます。読みながら、気持ちが動いた場面に付箋を貼っていきましょう。

親子で話したい3つの問い

対話の種

「がんばったのに報われなかったこと、ある?」

「蓮のがんばりは、ムダだったと思う?」

「もし自分が蓮だったら、弟になんて言う?」

2つ目の問いは、答えが割れる問いです。「ムダだった」と答えても構いません。考えるうちに「ムダって何だろう」という、もっと大きな問いに行き着きます。そこで考えたことが、1,200字を支える背骨になります。

1,200字の感想文にするには

中学年の部の字数は本文1,200字以内(原稿用紙3枚)です。おすすめの配分は次の通りです。

① 出会い(約1割)なぜこの本を手に取ったか。最初の予想。
② 心が動いた場面(約3割)蓮の気持ちが大きく動いた場面をひとつ選び、自分はどう感じたか。
③ 自分の話(約4割)自分の「報われなかった経験」と、そのとき思ったこと。
④ これから(約2割)蓮の姿を見て、「がんばる」について考えが変わったこと。

あらすじの説明は②に一、二文で十分です。主役は③の自分の話。詳しい手順は読書感想文の書き方 ── 5つのステップをどうぞ。

名著探究 夏期特別講座

『まだまだここから』を、仲間と5日間で。

中学年クラスはこの本を課題図書に、対話しながら読み切り、最終日に学校へ提出できる読書感想文を書き上げます。各クラス6名のオンライン読書ゼミです。

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